マージ・マジ・マジカ!?(←玄田哲章の声で復唱すると面白さ2倍)
やはり正月早々リラックマのキャッチコピーなんぞ書き初めしたせいかしらん?
この体たらくに全米が泣いた! (公開初日全米第3位を記録)
リハビリとしてその空白期間に面白かったものを、以下つらつらベロベロと
■ULTRAMAN(小中和哉 監督)
当Blogでも折々について触れていた劇場版ウルトラマン最新作。
結論からいうと「惜しい」の一言。
歌舞伎でいうところの”見得切り”が上手くいっていない印象。
確かに見るべきシーンは多いがキメが気持ちよく決まっていないことが多い為、素材から期待される大きなカタルシスにはあまり繋がってくれない。
コンセプトやウルトラマンのデザイン等は大いに気に入っていた為、本当に惜しい。
■カンフーハッスル(チャウ・シンチー 監督)
「少林サッカー」の記憶も新しいチャウ・シンチー映画最新作。
前作はサッカーにカンフー映画の破天荒さを加えたミスマッチ感が楽しい映画だったが、今作ではよりストレートにカンフー映画や武侠小説にリスペクトを捧げている。
なんせ原題からして「功夫」だからして!
チャウ・シンチーお得意の「人を見かけで判断してはいけません」を地で行く登場人物たちの”ありえねー”死闘に腹を抱えて笑える、痛快娯楽正月映画。
ただし前作より更にマニアックなテーマ&志向の作品である為、好みは分かれるかもしれない。
■仮面ライダー響鬼
仮面ライダーでありながら、鬼と音楽をモチーフとした異色の最新作。
主人公が細川茂樹扮する中年ライダーという点で、放映前から注目を集めていた。
物語としては今のところ「ボーイ・ミーツ・ガール」ならぬ「ボーイ・ミーツ・ヒーロー」といった趣きになっていて面白い。
普段は飄々していてもいざとなると頼りになる親戚の兄ちゃん的なヒビキのキャラクター造形も、昨今としては珍しくてイイ。
また彼は成熟した大人であり歴戦の勇士でもある為、戦闘においても実に無駄なく淡々と敵を討つ。これもまた新鮮な戦闘シーン演出で面白い。
物語はまだまだ始まったばかり。これからの展開にも期待。
■花子と寓話のテラー 1〜2巻(えすのサカエ)
「月刊少年エース」で現在も連載中の漫画作品。
「口裂け女」「テケテケ」などといった有名な都市伝説、すなわち寓話。
それら寓話はその存在を信じた瞬間、現実となり人々に襲い掛かってくる。
そんな「寓話憑き」たちに残された最後の希望、それは自身も「トイレの花子さん」「百回続けてシャックリをすれば死ぬ」という2つの寓話に取り憑かれた寓話探偵、「境界の上に立つ者」亜想大介のみ。
民俗学ではもっとも新しい神話・伝説の類と定義され、恐怖と共に巷で囁かれる噂「都市伝説」
個人的にそれらの題材が好きだったこともあり、興を覚えて購入してみた漫画。
ジャンルとしてはサスペンスホラーものでありながら、時折息抜き的に挟まれるほのぼのコメディー展開がいい感じ。
決して流行りの絵ではないものの、漫画として達者な作風も好み。
ただ、これは「寓話」そのものを扱った物語ではなく、寓話はあくまでモチーフに過ぎない。内容そのものはどちらかというと妖怪退治モノのそれに近いので、ご注意あれ。
■俺と悪魔のブルーズ 1巻(平本アキラ)
これもまた1つの都市伝説といえるかもしれない「クロスロード伝説」(深夜の十字路でギターを演奏し、そこに現れた悪魔と契約すれば、魂と引き換えに壮絶な演奏テクニックを手に入れられるという伝説)のエピソードで知られる実在の黒人ブルーズマン、ロバート・ジョンソンをモチーフとした漫画。
実在の人物に材を取りながら、「クロスロード伝説」に絡んだ禍々しくも物悲しい雰囲気でグイグイと読者の興味を引きつける。
これを描いたのが抱腹絶倒のギャグ漫画「アゴなしゲンとオレ物語」の作者、平本アキラだというのだから、つくづく芸風の広い人だなぁと感心することしきり。
物語も映画「俺たちに明日はない」で有名な実在のギャング、ボニー&クライドが絡んできたりして、ますます渋く、面白い。
今後の続刊が楽しみ。
■シグルイ 2〜3巻(原作/南條範夫、作画/山口貴由)
とにかく3巻をまるまる使った「伊良子清玄・仕置き編」が凄まじい。
何もかもが凄絶すぎて、かえって笑いがこみ上げて来てしまう。スプラッター映画で行き過ぎた残酷描写が笑いに転じるのと同じ現象だ。
キチガイだらけの作中人物の中でもピカ1の狂人、虎眼先生は今回も相変わらずエクセレントな狂獣っぷり。お美事でございます。
以下、3巻を締めくくる一文。
「この日 生まれ出でた怪物は二匹。いや 三……」
絶妙。
■ウルトラマン Fighting Evolution3(バンプレスト)
ウルトラマンを題材としたPS2の3D格闘ゲーム。
新旧のウルトラマンや怪獣たちを思うがままに操れるお祭りソフトであり、この手のゲームとしては出色のデキ。思う存分、ウルトラ世界に浸れること請け合い。
大学時代の先輩から「このゲーム、シルバーブルーメとか出てくるで!」と聞いて、たまらず購入。
隠しキャラでイーヴィルティガはおろか、ウルトラマンレジェンドやウルトラマン80が出た時にはぶっ飛んだ。
他にも隠し技でタロウに「コスモミラクル光線」が用意されているというようなマニアックさがたまらない。
当然ウルトラ好きにしかオススメしないが、ウルトラ好きでゲーム好きならマストバイかと。