
ついに巻数も二桁台へと突入!
それに伴いカバーデザインも従来のものからよりポップな印象のものへとリニューアル!
めでた尽くしの第10巻、第35話「情熱的な人(おんな)達」から第39話「秩序への無法」までを収録し、本日より発売開始であります。
お話としては、西方諸国連盟合同会議を間近に控えた帝都を背景に、謎多き伍長の過去へと迫る「0番地区(オーランド)編」へと突入。
いきなりゴスロリファッションで登場するやいなや、一部読者の人気を掻っ攫っていったツンデレ義妹、ウルスラ率いるチビッ子軍団「回転草の兄弟団(タンブル・ウィード)」が大活躍!
0番地区に蠢く不穏な陰謀を察知し、思わぬ帰郷を果たした伍長、それを追うアリス少尉。
法の光すら届かぬ暗黒街の奥底で、一体何が起きようとしているのか?
大切な<家族>と<故郷>を守ろうとする伍長の戦いが、今始まる!
アカシア嬢のマタタビコースの内容に思いを馳せている場合じゃないぞ、俺!
無法の街にありながらも逞しく生きる「回転草の兄弟団」は、ウルスラを筆頭に皆が魅力的。
血の繋がりこそないけれど、強い絆で結ばれた擬似家族って設定、好きなんですよ、昔から。
故に、彼らが逞しく活躍する今編は、前編との落差もあってか非常に明るく楽しい印象。
しかしウルスラからして元病弱な現少女娼婦(候補生)のツンデレ義妹って、おいおいどんだけドラがのってんだよその配牌は、つーぐらいの強烈な配役ですが、それに輪をかけて凄いのがC・Jですよ、C・J。
てっきり色香たっぷりのおませな少女なのかと思えば、実は○○○ってアンタ。
なんだ、その無駄にアグレッシブな設定は?! 少年誌的にいいのか、それ?!
でもスナイプス、君は決して悪くない。むしろ応援するぜ、その恋路!
あと当方としては伍長の義父の存在がとても印象深いところ。
共和国人との混血であったが為に帝国社会から追放され、無法街の娼館でかかりつけの堕胎医として生きるしかなかった悲劇の人。
人を救う為に医師となったのに、無数の命を奪うことでしか生きることができず、誰よりもそんな自分が許せなかった哀しい人。
彼が死に際に泣きながら愛する伍長へと告げた祈りの言葉……それが今は伍長の心を縛る呪いの言葉になってしまっているという、この人生の皮肉。
彼が息子に告げたかった本当の想いは「お前だけは幸せに生きて欲しい」であったはずなのに。
守りたい<家族>たちの為に、一度は決別した過去と向き合い、奔走する伍長。
彼を追う形で0番地区へとやってきたアリス少尉もまた、かつての己が失敗と対峙し、自分たちが目指すべき戦災復興の在り方を模索する。
果たして2人は0番地区に迫る危機的抗争の勃発を未然に阻止することが出来るのか?
そして健気なウルスラの恋慕は、今後伍長とアリス少尉の強固な関係にどこまで喰い込んでいけるのか?!
次巻以降の展開も要注目!