2004年10月04日

「ヴィレッジ」(M.ナイト・シャマラン監督)

シリアスなホームドラマに超自然的味つけを施し、急転直下の幕引きでもって観客のド肝を抜く(もしくは脱力を誘う)独特の作風でお馴染みのM.ナイト・シャマラン監督最新作。

今作も例によって例の如くシャマラン節全開なので、出来るだけ事前情報なしで鑑賞に臨むがよろしかろう。
よって以下の本文は、映画本編を鑑賞後に読むことを強くオススメする。
さて、今作は家族の物語を得意とするシャマラン作品としては珍しく男女のラブストーリーがメイン。
しかも1人の女と2人の男の三角関係の顛末を描くという直球っぷり。
ただし、女は盲目、男の1人も知的障害者という辺り、さすがはシャマラン、ひねくれてやがらぁ!
で、残った1人もいつも悲しそうな瞳で超無口なホアキン・フェニックスなもんだから、当然お話は悲劇的なクライマックスへと一・直・線!
あー、やはり幸薄そうな面構えしたホアキンが相方では、素直に春は訪れてはくれんのだろうなぁ、と妙な説得力はある。

ちなみにラブストーリーとはいっても、登場人物たちの相互関係はすでにある程度出来上がった状態から始まる為、その辺の機微やらを期待するのはお門違いにもほどがあるのであしからず。やはりこのお話の中核を成すのは、謎に包まれた「村」の種明かし、そのものにあるといえよう。

もちろん、これまでのシャマラン作品がそうであったように、これはまた家族についての物語でもある。
本編に登場する家族は、どこもそれぞれに問題を抱え、それでも日々に慈しみを持って生きている。
ただし、その清貧そのものの営みは甚だ歪んだ基盤の上に成り立つものであることが最後の最後に明らかになるわけだが。
愛ゆえにこの世界の流れに対して盲目であり続ける人々の姿は、罪はなくともどこまでもイビツで哀しい。

とにかく、ジャンル映画における普遍的な物語を、サスペンスな展開のホームドラマへと作り変えてしまうシャマラン監督の才能は、この作品でもいかんなく発揮されている。
そのおどろおどろしく大仰な語り口と、あんまりといえばあんまりなオチの落差をも含めて楽しむのが、正しいシャマラン映画の鑑賞法ってものなのではないかしらん?

公式サイト:http://www.movies.co.jp/village/


posted by dynamite at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 爆弾パンチ郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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