2005年03月03日

マガジンGREAT3月号 雑感

 東京行きの新幹線内で貪るように読み耽っていたら激しく乗り物酔いしてしまい、思わずゲロロ軍曹してしまったのも今となってはいい思い出。


■Pumpkin Scissors/第11話「甘い罠(トリック・イン・トリート)(U)」

 絢爛豪華な舞踏会に迫る暴徒にアリス少尉危うし?! の巻。

 寒空の中、食料配給を受ける難民たちに贅沢三昧な舞踏会を見せつけるかのようなシフトを福祉団体に強制したことからもわかる通り、帝国の行政関係にもドス黒い悪意の徒は確実に潜んでいる様子。
 これもまた今だ全てが謎の秘密結社、「銀の車輪結社」に連なる謀略の一つか?

 それはさておき、最近オレルド准尉の好漢っぷりが凄いったらない。
 マリエルの為にあえて泥をかぶる例のエピソードからこっち、一皮剥けた印象。
 ただのお調子モノに過ぎなかった連載初期と比べれば、明らかに作者の感情移入が大きくなってきているのがわかる。
 どんな配役を振ってもこなせる立ち位置にあるキャラクターな為、作者としても使い勝手がいいという側面もあったのだろうが、回を追う毎にどんどん魅力的な男になっててイイ感じ。

 それに比べてレオ様ことレオニール・テイラーは、あんなに猛チャージをかけているにも関わらずそんな気微塵もないアリス少尉に軽くいなされまくってていとおかし…もとい哀れ。
 あまつさえ少尉に伍長への気持ちを再認識させる契機を作っちまってるのが、また。
 レオニール単体でみれば間違いなくイイ男の部類ではあろうが、いかんせん口説こうとしている相手の方がもっと男っぷりのイイ乙女だったのが事の災い。
 でも、そのなびかぬ気性にさらに惚れ、ってなことにもなりそうでんな、あの御仁は。
 やっぱり基本的にどっかマ「お黙りなさい」

 あー、そして件のアリス少尉は今回も相変わらずおっとこまえで素晴しい。
 ただ凛として勇ましいだけでなく、ちゃんと乙女チックな側面も兼ね備えているあたりが非常に可愛らしくてよし。今回でいうと、伍長相手にドレス姿を恥じ入るところとか。
 あと、基本的に自らよりまず他者を思いやる心根の持ち主であるところが、あの嫌味のない爽やかさに結びついてるんでしょうな。まさにノーブレス・オブリージ。

 で、今回またもや落としどころの難しい事件に巻き込まれ、以後どう転ぶかハラハラといったところで次号へ続く。
 またもや哀しい結果にならにゃあいいが……どうする、どうなる陸情3課?!

■Who is 風生!?/最終話

 10年以上の長期に渡るハイテンション・コメディもここに完結。
 物語の最後に相応しく、歴代ゲストキャラクター総出演で華々しくフィナーレ。
 終いには「えとせとら」のミンチャオたちまで出てきて、ものすごいお祭り感だった。

 最後までハイテンションに定石を駆け抜け、無事めでたしめでたし。
 連載終盤はほとんど風生と崇美の物語に終始していた為、あの終わり方にも超納得。

■山賊王/第27話「戦わずして勝つ」

 今号より再び連載再開。

 そもそもこの漫画、連載初期は主人公の家に代々伝わる妖刀「ダマスカスの剣」をめぐる伝奇色の強い物語だったが、ここにきてそれらの設定はすっかりとなりを潜め、普通に軍記物として面白い漫画となってしまっている。
 同作者が月刊少年マガジン誌上で連載している「遮那王−義経−」の方も、「実は義経は2人存在し、源平合戦で活躍した方は偽義経」という偽史伝奇的な部分の影が薄くなり、今や普通に義経伝記として楽しめる内容になっている為、どちらも作者が意図した事の成り行きというものなのだろう。

 同作者の忍者漫画「風鳴の左近」を読んだ時から、「あ、この人はこのまま続ければ面白い時代劇漫画を描いてくれそうだな」と思ってはいたが、はたして今では「遮那王−義経−」で講談社漫画賞を受賞するまでになってしまった。
 「風鳴の左近」では時代考証などムチャクチャもいいところだった人が、今ではかなりガチンコの軍記物を描いてたりするのだから、あの連載後、よほど研鑽を重ねられたのだろうなと推察する。

 ちなみに「風鳴の左近」のあとがきによると、この漫画の作者・沢田ひろふみ先生が時代劇に興味を持つきっかけとなったのが、たまたま飯屋で読んだ原作/小池一夫、作画/小島剛夕両先生による希代の傑作劇画「子連れ狼」だったとか。
 つまり彼の人もある意味「小池イズム」の継承者といえましょうや。
 偉大なり、小池一夫せンせェー!

■Q.E.D.−証明終了−/「狙われた美人女優、ストーカーの恐怖/絶壁の断崖にこだまする銃声/燈馬と可奈はずっと見ていた」(←長いよ、この副題!)

 マガジンGREATを代表する看板タイトルにして、超長期連載を誇る本格推理漫画。
 最新刊の推薦文を推理作家の法月倫太郎氏が書いていることなどからもわかる通り、玄人筋の方からもわりと評判がいいのも特徴。

 今回は「火曜サスペンス劇場」的なTVドラマに傾倒する名物刑事のドタバタを燈馬と可奈がフォローする羽目になる、というコメディーチックな内容。

 以前の「咲高探偵同好会」編の時も思ったが、この作者の作風と今回のようなコメディー回って、異様に親和性が高いというかシックリくるなぁ。
 それでいてガッツリ推理ものとしても成立しているのは、さすがという他ない。


posted by dynamite at 00:19| Comment(1) | TrackBack(0) | 爆弾パンチ郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この前、
NHKの「その時歴史が動いた」で
楠木正成の特集をやっていたんですが
それを見て山賊王のエピソードの造詣の深さを
再確認させられました。
一緒に見ていた知人に思わず
「あ、この話知ってる!この間グレートでやってた!」
と得意げに語ってしまったり・・・

学校の歴史の教科書も
これくらい面白かったらいいのになぁ・・と
せん無いことを考えてしまいました。
Posted by 岩永 at 2005年03月03日 20:38
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。