2005年03月16日

「ローレライ」(樋口真嗣 監督)

 「亡国のイージス」などの代表作を持つ作家・福井晴敏氏と平成「ガメラ」3部作で名を馳せた特技監督・樋口真嗣氏、両氏のコラボレーションによって生まれたエンターテイメント性溢れる戦争映画。

 第2次世界大戦末期、東京に投下されんとする第3の原子爆弾を阻止すべく出航したナチス・ドイツからの戦利潜水艦「伊507」の死闘と、その潜水艦に搭載された秘匿兵器「ローレライ・システム」をめぐる物語。


 「ローレライ・システム」の正体が”可憐な美少女の超能力による超高感度ソナー”という段階で、この映画はSFの一種として楽しむのが正解だろうと思われる。

 フジテレビが協賛しているだけあって、プロモーションの段階で客層の限定を阻止するため、上記の”アニメ的”と揶揄されがちな設定の露出は極力控え、戦争映画・潜水艦映画としての側面をやたらと強調するという広報戦略をとっている。

 もちろん、それは興行的・商売的にはまったくもって正しい。

 実際、上映劇場には老若男女様々な年齢層の観客が見うけられた。世間的には一般映画として認識されている証拠だろう。
 ただ、故に「戦争映画」と認識して観に行った観客との間でちょっとした温度差が生じてしまっているのも、また事実かと思われる。

 結局のところ、そういったノリに対する許容度次第でこの映画への評価はまったく異なってくるということだろう。
 兵器や少女に対するある種のフェティシズムに溢れた画作りを容認できる人には面白い作品たりうるだろうし、そこが鼻につくような人にはてんで不向きということになる。
 あと、軍事考証やリアリティー等にこだわるような方にもオススメしない。
 常に画としてのカッコよさが最優先される作品だから。

 以上の点を踏まえれば、予算の少なさをセンスで補ったCG技術、男臭い演技陣の密室劇の面白さなども相まって、かなり楽しめる部類の映画になっていると思う。

 なお劇中、いくつかの名作アニメ(「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」「天空の城ラピュタ」等)からの影響が色濃く伺えるが、これらは樋口真嗣監督や福井晴敏氏も自覚的にリスペクトを捧げる作品も含まれている以上、影響が出ていない方がよほど不自然というものであろう。うん。

公式サイト:http://www.507.jp/index.html

原作紹介:http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/lorelei/


posted by dynamite at 20:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 爆弾パンチ郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。