2005年12月27日

マガジンGREAT1月号 雑感

 今年のサンタさんからの素敵なプレゼントは”腸風邪”でした。
 腸痙攣による腹痛と壮絶な下痢のアンサンブルに、いい歳ぶっこいた大人が思わず呻いたっつーのな! 
 布団と便所を悶絶しながら往復している間に今年の聖夜も粛々と過ぎていきましたとさ。
 わーい、メリクリー! (死んだ魚のような目で)

 さて「Pumpkin Scissors(パンプキン・シザーズ)」愛読者諸氏は、宝島社より現在発売中の「このマンガがすごい! 2006・オトコ版」内の1コーナー、「編集部の隠し玉」にご注目!
 「月刊少年マガジン増刊 マガジンGREAT」編集部がオススメする隠し玉は、なんと我らが「パンプキン・シザーズ」だってんだから、さぁ、お立会い!
 当編集部では2006年からの大ブレイクを期待しています! とかなんとか嬉しい事書かれてたりして、ウホッ、いい後ろ盾!
 その調子で来年以降もますますの盛り上がりを期待したい!
 ガンバだ、亮太郎!

■Pumpkin Scissors/第16話「忘れえぬ姫君(My little tempest)」

 隣国ローデリアの幼き姫君セッティエームと、陸情3課の優しき一人上手、マーチス准尉のたった一日の邂逅と心のふれあいを描く、久々の一話完結形式。
 
 ある思惑からお忍びで帝国へとやってきたローデリアの第7王女、セッティエームは、一度見聞きしたものは二度と忘れない超人的記憶力の持ち主。
 また、ローデリア王家に代々伝わる陰惨な因習から、幼くして骨肉の争いの中で生き延びなければならなかった彼女は、その歳に似つかわしくない冷徹なまでの処世観と子供らしい奔放さを同時に併せ持つ少女でもあった。
 帝都での休暇中に偶然彼女のお忍び道中に付き合うことになってしまったマーチス准尉は、彼女の正体が本当に隣国のやんごとなき姫君とも知らず、浮世離れしてマイペースな彼女にあちこち連れまわされるハメに……

 ついに4巻の折り返しで予告されていた「妾」の正体が判明。
 その名もセッティエーム・ローデリア姫!
 (セッティエーム:フランス語で7番目の意。Le septieme)

 で、まぁ、この幼い姫君がまた実に魅力的で、ド可愛いったらない。
 今話はいわばマーチス担当回であると同時に、彼女の魅力を堪能する「ローマの休日」的な挿話にもなっておりました。
 しかもそういう箸休め的なエピソードでありながら、本筋に絡む重要な伏線をもキチンと散りばめておくことも忘れない辺り、さすがというか、なんというか。

 あと、逆襲の検尿天使ロゼッタちゃん再登場には大笑い。
 もはや目的と手段を完全に取り違えている様が、実にオモシロ恐ろしい。
 伍長の今までになく追い詰められた表情がまた……
 
■ソードゲイル/第2話

 愛する祖国を蹂躙する暴虐の嵐。
 皇太子である兄リーヴィンの命により王国軍との合流を急ぐフレイは、ついに帝国軍と王国軍が激突する歴史的な戦場にて、その初陣を飾る。
 だがその戦場で敵遠征軍を指揮するのは、フェレー王国にまでその名が轟く帝国屈指の戦略家、オリアス公爵ユリック・ド・シモンであった。

 前回からの期待通り、面白くなってきた!
 魔法などのファンタジー要素を極力廃した、中世の香り高き英雄戦記。
 渋いッ! 渋すぎる!
 が、この渋さこそが、この漫画の最大の魅力である気がします。

 また、今回はフレイが初めて合戦場に足を踏み入れた時の演出が、大変ドラマチックでナイスでした。
 主役の脇を固める面々も実にいい面構えのオッサンが多くてたまらない。
 今後もこの調子で硬派な中世戦記ものとしての面白さを追求していって欲しいものであります。

■ミステリー・クラシックス/バロネス・オルツィ「隅の老人の事件簿」より「リージェント・パークの殺人」

 わー、隅の老人だー! あいかわらず出典の選択がマニアックー!

 「隅の老人」は安楽椅子探偵のはしりとしてもよく名の挙がる存在で、事件の真相は紐解いてみせても、その解決には一切関わらないという姿勢が実にクールな御仁であります。
 原作は連作短編集の構成を取っているのですが、なにより最後の事件(「隅の老人最後の事件」)の余韻が素晴らしいので、興味を持たれた方はぜひご一読を。

 ところでこのシリーズ、古典ミステリーへのマンガ入門書としてかなりイイ感じの出来映えなので、ある程度まとまったら、歴史学習マンガみたいなポジションで小学校の図書室なんかに置いてあると、ちょうどいい水先案内書になるのでは、とか思うのですが。


posted by dynamite at 21:16| Comment(3) | TrackBack(0) | 爆弾パンチ郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 パンプキン・シザーズも待ち望んでいましたが、実はここの書評も、今か今かと期待に脂肪肝を膨らませております。
 王国の掲示板も見て思ったのですが、パンチ郎さんとは興味の傾向が似ているようです。
 ソードゲイルは新連載の回で、1ページ目の絵を見た瞬間に我が座右の書が"また1つ"現れたと欣喜したものです。
 そして今回の隅の老人。
 実は彼の登場作品で、一番最初に読んだのが最後の事件でした。それ以来、恐らくは普通のミステリーファンとは違った視点で、彼を見ています。
 ミステリの名作って、ああいう結末は多いですよね。

 パンプキンに戻ります。
 古来、爆裂だの死神だの撲殺だの、天使に冠される二字は多々あれど、検尿は初めて見ました。
 もしやと思って検索してみましたが、やはりありませんでした。
 さり気なく世界初の偉業を達成してしまう岩永先生に幸多かれ!

 そう言えば「ウホッ」は戯夢人生に1コマだけ出てましたね。
Posted by カコ=ヤシマ at 2005年12月27日 22:09
 カコ=ヤシマさん、当記事にコメントありがとうございます。

 また、過分なまでのご期待の言葉、ありがとうございます!
 巷に「パンプキン・シザーズ」単行本の感想を記載されているサイトは数あれど、やはり隔月刊誌掲載の哀しさ、現行連載分の感想を述べているサイトがほとんどないのを寂しく思ったもので、「暗いと不平を言うよりは、進んで灯りをつけましょう」の精神で細々とやらせていただいている次第です。

 ヤシマさんも当方と似たような嗜好をお持ちとのことですので(王国掲示板までのご閲覧、感謝!)、これからも多少なりとも参考になるような事柄をあれこれ書いていければ幸いです。

 あと、なぜか下ネタ関連になると俄然その輝きを増すのが岩永亮太郎という作家のオモシロ哀しい業ですので、その特異な才能を生暖かい気持ちで見守るのが、我々読者の正しい姿というものなのでしょう。

 それにしても、あの伍長の尿瓶ネタは単行本書き下ろしのネタだったはずですが、雑誌でのみ読んでいた読者には意味が通じたのかしらん?
 いや、確かにあの不穏な空気はそれだけで十分面白いシーンでしたが。
Posted by 爆弾パンチ郎 at 2005年12月29日 15:31
>下ネタ
 双頭や七支刀が登場するのを期待しているのですが、まだ出てきてないですねえ(w

>尿瓶
 そう言えば、割れたのはインターバルでしたよね。雑誌だけですと、入らなくて自分で採ってくるシーンだけなので、補強されている理由が掴みかねる気がします。
 最も、パンプキンファンで単行本を買ってない人などいませんから(断言)、問題ないとは思いますけど。

 いつか、ロゼッタ嬢との絡みで、一話丸々費やして頂けることを信じて、これからも応援していきます(w
Posted by カコ=ヤシマ at 2005年12月29日 17:29
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。